「(もう、ダメっ!)」
と思ったのもつかの間、次の瞬間にはあたしは腰が抜けてしまった。
「っ!…あれ?」
お尻に衝撃が来るのかと思ったら、たくましい腕があたしを支えていた。
「ふっ…腰、抜けちゃった?」
「なっ!」
「ま、苛めるのは好きだから焦らす作戦で行くか」
「あ、たしは!ドMじゃないから!ってか、離してっ!」
この体勢は恥ずかしすぎる。だって、目の前にライオンの顔があるんだものっ!腰ガッチリ支えられてるからもがいても離れそうにないし
それに、自分が今どれだけ顔が赤いのか自分でもわかるくらいに顔が熱い。
「ヤダ」
「はっ?」
「離したくねぇ、だってお前おもしれぇだもん」
だもんって…なんて可愛い言葉を使うのだっ!これぞ萌えなのかっ!?ギャップ萌えなのか!?
「…離してやるから、部屋案内しな」
「えっ…今から和也のご飯作るんだけど」
「……男?」
えっ?
なんで不機嫌オーラが出ていらっしゃるの?

