長い足がバイクから降りて、あたしの方を向いた。
「、ちょっ!」
「………」
両脇の下に手を入れられ、持ち上げられた。これは…だっこですかっ!?
「………」
「これで、乗れただろ?」
「う、ん……でも、もうちょっとましな方法とか」
「ないな」
そうですか。
あたしを持ち上げるのはたいそう重かったでしょうに…。あたなの腕がおれてないことをあたしは祈ります。
「お、もいでしょ」
「……………さ?」
「なっ!絶対、重かったでしょ!腕おれててもあたしのせいじゃないからね!」
「は?」
「折れててもあたしにのせいにされても困るから!!」
「別に折れてねぇけど。もう、黙れ」
「うっ…」
頭叩かれた!
ヘルメットの上からでもなにげに衝撃は伝わってるんだよ!脳細胞がいくらしんだと思ってんだ!

