こいつらがこんな色のヘルメットを被っているわけがない。
「(誰かの彼女の?貸してもらってもいいのかな?)」
「なにつったんてんだ」
「あ、」
「………さっさと乗れ」
蓮が乗っていたのは、黒の大型バイクだった。他のバイクもでかいけど、蓮のだけはもっとデカかった。
「(一目でこのバイクがトップが乗ってるって分かる…)」
「……………乗れ」
「うん……あ、」
「?」
「……………乗れ、ない」
こいつのバイクはデカかすぎてあたしの身長でも、ケツに乗るのは無理だった。
もっと足が長ければ…。あらためて短足だと思い知らされるとは思わなかった。傷ついたわ…。
「はぁ…仕方ないな」

