「(………おい、蓮ってあんな優しい顔するんだな)」
「(……だな。このまま奈々ちゃんが蓮のこと変えてくれればいいんだかな)」
なんて二人が思ってるとは、蓮と奈々は気づきもしなかった。
「おい、ケータイだせ」
「嫌でーす」
「俺を拒否するか?」
「うっ…き、拒否する!!」
「はっ!これは調教が必要か?」
「!!」
ちょ、調教が必要?
なんで、あたしが調教されなきゃならないのよっ!
「(こいつおもしれぇ)」
「(…ケータイ無いって嘘つこうかな)」
「(ケータイ出さねぇな、脅すか)」
顔をあげると蓮がこっちをガン見している。蓮の綺麗な目があたしをとらえている。
「(…っ!どうしたらいいの?)」
あたし、この人の目見てたら頭が働かなくなっちゃう。

