『―――…千鶴、疲れてるみたいだしもう切るか』
「え、でも…」
電話をし始めて10分。
あれから、いつも通りにくだらない話をしていた。
他愛もなく、本当に、いつもどうりに。
だけど、いつもなら30分以上話すのに亮平が言い出したそれ。
『いいから。それに明日たくさん話せるだろ?』
「…うん」
『じゃ、おやすみ千鶴』
「おやすみ、亮平」
こうして呆気なくあたし達の電話は終わったのだった。
そんなに元気なかったのかな?
いつも通り笑ったし、亮平は面白かった。
まぁ亮平も疲れてたのかな?
あたしは深く考えない事にした。
明日たくさん話そう。
それよりも…
さっきから1つ悩んでいる事がある。
「…竜騎、どうしよ」
明日は亮平が泊まりに来るのに、家に泊めておくわけにはいかない。

