玄関先で思わずため息が出る。
胸が苦しい…
早瀬くんとけいすけくんが親友ってことは…、
これからもあたし、早瀬くんと話せたりできたりするのかな?
「あらぁ、今の男の子、けいすけくんにならんでかっこよかったわね。なぁに、彼氏くん?」
お母さんはなぜか興奮して話し出す。
かっこいいのは、見た目だけじゃないんだよ…!
彼氏だったらどれだけいいか……っ
「別に…」
あたしのかおを読み取ったお母さんは
「わけありね」
と言いながら、再びキッチンに戻った。
あたしも階段をかけ上がる。
早瀬くん早瀬くん早瀬くん…
祈るように早足でかけ上る。
お願い、これからも話せますように。
あたしの早瀬くんの気持ちは、
好きじゃない。
憧れなんだ。
そう言い聞かせながら、、
