その日はあっと言う間に放課後になった。 空を見るはずが、何回かは隣の早瀬くんのことを見てしまう。 だめだっ……… そう思いながらも、あたしの心は空にはなかった。 早瀬くん…… 教室に残っているのはあたしだけ 席に座りながら、横目で隣を見つめる。 心臓が波打つおとが聞こえる。 死ぬんじゃないかと思った。 だってはじめてなんだ…… あたしはこいのやまいにかかり始めていた。