もしも君の気持ちが…*

次の瞬間、男の子の名前がわかった。


*早瀬ヒロ*


まだ休み時間になったばかりなのに、あっという間に早瀬くんの回りに人の輪ができる。


はじめての会話はこれで終わった。


あたしもすばやく、親友の*今藤真鶴*の席に移動する。

「どーしたん?」


もともと、関西育ちの真鶴は、関西弁で話す。
そこがかわいいんだけどね。


「わかんない。早瀬くんに、答えこっそり教えてもらっちゃって。。」


「ああ。お礼してきたんやな。それにしても早瀬は人気やなあ。。ファン、多いんやて。さっき、二人で話してたときも、えっらいじょしが睨み付けよるんよ。」


「べつに。怪しいことなんてないのにね!」


「見つめあって、えーかんじやったやん?!」



きゃっきゃと騒ぐ真鶴。

回りからはそういう風に見えてるんだ。


気を付けよう。



…でも、もう早瀬くんとは話すときないかな。