校庭にはすでに全校生徒が集まっている。 『9月15日。生徒会会長、萩原洸』 という言葉で会長の開会宣言が終わり、競技がスタートする。 私たちは競技や全体の進行を見て、各委員会に指示を出す。 「整備委員、リレーのバトン足りてない」 「副会長!俺、競技出るから!」 「わかった!」 佐原君に返してから、私はピンマイクにスイッチを入れる。 「佐原君、競技出場で抜けます」 『了解』 ピンマイクを通しての会長の声が返ってきた。