蓮のマンションにむかってる途中に蓮は急に気分が悪くなってふらついた。

 顔色があまりよくないので心配した。

「蓮、大丈夫?」

「大丈夫。ちょっとふらついただけ」

 蓮は走り始めようとした。

 さらにふらついた。

 蓮のマンションが近くだと知っていたので、後ろでしばらく休むように言ってハンドルを握った。

 もちろん免許はない。

 高校の時に留学先で運転の経験があったしこんなところで休ませておくのはよくないという強い気持ちで車を走らせはじめた。

「遥、免許ないじゃん」

「蓮が苦しんでるのただ見てるなんて嫌だもん。ゆっくり走るから大丈夫。着いたら起こすね」

「ごめん」

 蓮は再び横になり、つらいのか寝てしまった。

 すぐにマンションに着いた。

 遥は蓮を起こし支えながら部屋に入った。

 ベットに蓮を寝かし横に座り蓮の様子を見ていた。しばらく起きていたが寝てしまい蓮の声で起きた。

「おはよ。昨日はありがとう!でも、びっくりした。いきなり運転するんだもん」

 笑いながら遥を抱き寄せた。

「心配かけて本当にごめん。遥がいてくれて良かった。大好きだよ」

 ぎゅっと抱きしめた。

「わたしも」

 しばらくこのままでいた。

 突然、遥はキョロキョロした。

「今、何時?」

「朝の4時だょ」

 しばらく沈黙が続いた。

 遥は立ち上がった。

「今から送ってもらえる?」

 遥のやばそうな感じをわかったのか、蓮は立ち上がり遥の腕をつかみ車に向かった。

 大きな家のまえで車を止めるように言った。

「急がしてごめんなさい。また、電話するね」

 そう言うと遥は急いで家の中にはいった。