赤い月 参


だが…


(‥‥‥嘘だろ?)


あれ? コレ何回目?

大吾は自分の目を疑った。

うさぎが、握った鉄パイプを鬱陶しそうに軽く振るっただけで、奴が吹っ飛んだのだ。

大型のアンプに派手な音を立てて叩きつけられ、床に崩れ落ちる。



「「「え─────??!!」」」


大吾と男たちが、仲良く声を上げた。

…ん?
数が減ってる?

しかし、一番驚いたのは、当のうさぎ本人だったようだ。
鉄パイプを握ったままの拳を口元に当て、目を大きく見開いている。


「人相手は久し振りで、加減が…
し…死んだであろうか?
どうしよう、景時。」


オロオロと身体を揺らして、視線を泳がせるうさぎ。

フツーに可愛いじゃねぇか、おい。
さっきのはなんだった?

いや、待て。
人相手は久し振りって、普段の相手は熊とかデスカ?

いやいや、待て待て。
なんかもっと重要な…

『景時』って言った?