今日は一人じゃないんだな。

剥き出しの電球は切れかけているのか点滅を繰り返し、落ち着かない気分にさせる。

慣れ親しんだドアをくぐった大吾は、すぐに祥子の姿を見つけた。

安っぽいスツールに腰掛けて、にこやかに手を振る奴がいる。

その向こうに、思い思いに座り込んでタバコをふかす数人の男たち。

その男たちに囲まれ、手足を縛られ、タイルが剥がれかけた床にうつ伏せで転がされている。


「ナニのこのこ来てンだよ!
逃げてケーサツ呼んで来い!!」


こんな時にまで強がっちゃうワケだ?
マスカラが溶けて流れて、ヒドいコトになってるよ、顔。

泣かせてゴメン、祥子‥‥‥


「祥子返して。
なんでもするから。」


「大吾なら、そー言ってくれると思ってた。
俺らダチだもんなぁ?
でも、カノジョは黒髪美少女と交換の約束でショー?」