「ヤバくね?
自己申告だと、数体だろ?
まとめて保管されてンなら、自動的に蠱毒じゃん。」
薫の心配も尤もだ。
蠱毒とは、蟲を使った呪術だ。
たくさんの蟲を一ヶ所に封じ、共食いさせる。
最後に残った最も強く生命力のある一匹が、呪に用いられる。
オニは基本共食いはしないが、餌となるヒトがいない場所にまとめて閉じ込められれば話は別だ。
そして最後に残るのは、同族を喰らってチカラを得た、強く生命力溢れる…オニ。
一般人はもちろん、オニ狩り僧にも被害が出る可能性もある。
だが…
「保管場所っつーか…
オニを封じてンのは、別のチカラだと思うンだよねー…」
口を開けて二つ目のミカンをうさぎに催促しながら、景時が言った。
「どーゆーコト?」
「あの魔法使いの魔術じゃ、もうとっくにオニも逃げてるよ。
でも、ソレっぽい依頼もねぇだろ?
魔法関係で、ひょっとしたら蠱毒ってるかもしンねぇオニを、こんなに長時間封じられるチカラって考えると…」



