「オメェ… 幸せなヤツだな。」
薫が呆れたように眉を下げ、頬杖をついた。
が、
「うん。俺もそー思う。」
(ダメだ、皮肉もききゃしねぇよ。)
うさぎさえ傍にいれば、他は景時にとってたいした問題ではないようだ。
うさぎが半分に割って手渡したミカンを、ありがと、うさぎサマ、と一口で豪快に食べた薫が、真剣な顔つきになって言った。
「で? わかったのか?
オニが保管されてる場所ってのは。」
「それが、うさちゃんが聞いても吐かねぇンだわ、アイツ。」
景時はうんざりしたように下唇を突き出した。
水原がドラゴンに捧げたつもりの、オニの行方。
それさえわかればサクっと浄化して、あの勘違い魔法使いを追い出せるのに…
「なんかねー『私からドラゴンの力を奪う気だなぁぁ?!』とかって、一人で盛り上がっちゃうンだよねー。
誰もいらねぇっつーの、ンなモン。」



