「イイだろ?
俺たち、同じ穴のムジナじゃねーか。」


タバコの煙が蔓延する寂れたライブハウスで、変わり果てた昔の友人が唇の端につけたリングタイプのピアスを揺らして笑った。


「そもそも、知ってて黙ってたオメェも同罪じゃーん?
でも俺ぁチクったりしねぇよ?
ダチだもんなぁぁ?」


「…俺はもう」


ガンッッ

壊れかけのスツールを蹴り上げる、ゴツいブーツ。


「断っちゃうのー?
仲良くしてくンねぇと、傷ついてナニしでかすかわかんねぇよ?
俺。」


笑ってるのに、笑ってない。
濁った目にはもう俺なんて映っていない。