ねぇ?
ソレって、いつも通り一緒にご飯を食べるってコト?
帰って来るってコトだよね?
俺のところに‥‥‥
景時がうさぎの後ろ姿に手を伸ばす。
「うさちゃ」
「来い。
我が妃、紅玉(コウギョク)。」
景時の言葉に被さるハスキーボイス。
男もうさぎに手を差し伸べていた。
「そなたに嫁いだ覚えはないがな。」
そう言いながらもうさぎが取ったのは、黒曜という鬼神の手だった。
優しく微笑みながら、白い手の甲に口づける黒曜。
振り払うでもなく、当然のようにそれを受け入れるうさぎ。
二人は扉の向こうに姿を消した。
動きを阻んでいた鬼気も消えた。
なのに、景時は思考も動作も停止させたまま。
てか生命活動まで停止しそう。
薫、大吾、祥子、小鞠の尋ねるような視線を感じる。



