安堵したのも束の間、水原は目の前の光景に鋭く息を飲んだ。 「きゃー」 「うさぎさん??!!」 うさぎが堕ちた。 暴れる『闇』の中心に。 オニと言えども限度があるのだろう、チカラを使い果たしたのかも知れない。 思わず皺になるほどYシャツの胸元を握りしめ、水原は気づいた。 (動ける。) 躊躇いはなかった。 憎悪も復讐も忘れていた。 水原は安全地帯を脱け出し、うさぎの元へ駆けた。 彼ではどうすることもできない、『闇』の深淵へ…