夜空を覆う、碧く神々しいドラゴン。

水原が求めた、チカラの象徴。

だが今の彼には、そんなモノどうでもよかった。

オニを根絶やしにしたかった。

オニなどいない世界を創りたかった。

なのに‥‥‥


(私がオニを産み出した…)


それも、宿主を持たずともヒトを喰らうという、倒すことが不可能にも思えるオニを。

なんとかしなければならないのに。

自分の責任なのに。

動くことすら出来ず、ただ見守っているだけなんて…