赤い月 参


「十年…
ナニしてたの?」


「あちこちの山で、親に死なれた熊や猪の子の面倒を見ておった。」


あー…
なんか、想像できる。

やっぱ、捨てネコ見る度拾っちゃう人だわ。

愛しくて微笑んでしまうが、景時の知りたいことはソコじゃない。

きっと封印される前に、何か…


「どれくらい封印されてたの?

うさぎが望んだって、本当?」


「本当じゃ。
五百年も昔の話だがな。」


‥‥‥五百年前て、何時代?
なんか話が壮大すぎて、着いてけねぇよ。

室町?
合ってる?

景時は秋時をチラリと見たが、目を逸らされた。

頼りにならない教育者だ。

だが、歴史のお勉強は後回し。

景時は膝に座るうさぎの顔を覗きこんだ。

深紅の瞳と、茶褐色の瞳が出逢う。