水溜まりを見下ろして立っていたうさぎを、景時が横抱きに抱え上げたのだ。
そのまま地面に胡座をかいて座り、うさぎを膝に置いて抱きしめる。
「‥‥‥‥‥辛かった。」
「?
握り飯が足りなかったか?」
噛み合わない会話を聞いて、秋時と薫が笑いだした。
ハイハイ。
いつも、いっっっつも、こんなカンジだよ。
笑ってくれよぉぉぉぉぉ!!
景時が、うさぎの首筋に顔を埋めて囁いた。
「うさちゃん…
封印されてたの?」
「そうじゃ。
十年程前に目覚めたがな。」
薫が笑うのをやめて身を乗り出した。
秋時も少し離れたところで、耳をそばだてているようだ。



