ガキとは言え、男は男。

いや、見た目ガキなだけで、スゴい年なンだろうケド。

男特有の嗅覚で、すぐに蒼龍は景時を敵と認識したようだ。

薫にはなついたクセに、こちらを見ると舌を出す。

カワイイ。

でも生意気。
拳でこめかみグリグリしたくなる。

今も地面に直に座り込み、切り株に腰を下ろしたうさぎの膝に頭を乗せて、時折優越感丸出しの視線を送ってくる。

その上うさぎが優しく微笑みながら、膝に寄りかかるクソガキの頭を撫でたりした日にゃ、もう、ね。

殴りたい。

なんかカワイイから殴れない。

泣きたい。

うさぎかっ攫って逃げたい。

真っ白な灰になりそうな景時の思いは、千々に乱れた。