息を長く吐き出して瞬きを繰り返す三人に、龍神はトコトコ歩み寄る。

頬を膨らませ、口を尖らせ、上目遣いで睨んで…
ペコリと頭を下げた。


「初めまして、蒼龍(ソウリュウ)デス。
ボクの姫が、お世話になってマス。」


…ナンダ? コレ…

隣で秋時が頭を下げて挨拶を返す声を、景時は上の空で聞いていた。

なんだろう、このキモチ…

なんつーか…
カワイイよ? この生き物。

○龍はドコ行った?
ヒトを殺せる眼力はドコ行った?

うさぎがこのコを可愛がるキモチが、わかっちゃうよ?

まぁ、オメェの姫じゃなくて、俺のうさぎだケドね!!

どうやら薫も同じキモチでいたようだ。

いきなり無言のまま蒼龍の小さな身体を担ぎ上げ、肩車する。

驚いていた彼だが、すぐにキャっキャと笑い声を上げた。