ソファーの隣に座れるようになった。
君の肌にも髪にも、触れられる距離に来た。
君の考えてるコトも、少しならわかるよ。
「‥‥‥‥‥よい。」
でも、もっと。
もっと欲しい。
留まるところを知らない欲望が、景時を突き動かす。
「条件は‥‥‥‥‥」
彼女の髪を絡ませた手でその後頭部を抱え寄せ、そして…
「…聞いておるのか?」
形の良い眉を寄せたうさぎの顔が、目の前にあった。
「…ナンデシタッケ?」
状況を把握するまで数十秒。
景時はマッハでうさぎから手を離し、彼女の瞳にも負けないくらい赤くなって、飛び上がった。
近っっっっっ!!
ナニシテンノ、俺?!
早まるな、俺!!
今はまだストーカーなんだ!!
ソッコー警察呼ばれンぞ!!
いやいや、相手はうさぎだ。
ソッコー殺られンぞ───!!



