うおお、受けて立ぁぁつ!薫、首輪も追加だぁぁ、明日ペットショップ行くから…
ご近所迷惑も考えず騒ぎ出した二人を見て愛おしげに微笑んだうさぎは、景時の腕の中からもう一度水原を見上げた。
「尚人、そなたの心は自由か?
何物にも囚われていないと言えるか?
昨夜、己の夢にかまけている暇はないと言っておったな。
そなた、何かしたい事があるのではないか?」
眼鏡の奥の水原の瞳が揺れた。
うさぎの澄んだ瞳を見つめることができず、目を逸らす。
確かに、夢はあった。
だがもう捨てた夢。
今更、思い出させないで…
水原は青白い顔を上げた。
「…もう、遅いんです。」



