少しヒステリックな声が出た。 だって、話……話が見えない。 私が、コイツを助けた!? 「…いや、だから。お前が昔俺のこと助けてくれたんだよ」 「……そんな覚えない」 「……まぁ、お前が覚えてなくても、俺は覚えてる」 「……」 「あん時、お前こう言ったんだぜ?」 「……」 「『喧嘩するなら神崎亜優を呼びな』ってな」 なんだか、微かに思い出した気がする……。