ドッドッドッド 心地よいリズムと共にバイクが走り出した。 先頭の龍希の後ろには20台ほどのバイクが続いている。 もしかして私をドライブに誘うためだけにこんなに人を連れてきたの? 総長の権利を使って? もしかすると、昨日の『俺の女にならねぇか』発言は、告白だったのかなと、密かに思った。 「なぁ、どこ行きてぇ?」 ふいに前方から投げかけられた言葉に「海!!」と即答した。 「わかった」 そう言って龍希は進路を海に変えてくれた。