煌く夜に




なんだか、変な方向に連れて行かれそうだから、私は嘘をついた。



「お前、神崎亜優だろ!?」



龍希はちょっと強めにはっきりと同じ質問を繰り返した。





「いえ、だから、違います」

「嘘つくんじゃねぇよ」

「ついてねぇよ」

「あんな場所であんな喧嘩してるなんてお前しかいねぇんだよ」

「……喧嘩などした覚えはありませぬ」

「しらばっくれてんじゃねぇぞ」





少しイライラを含んだ声で私を威圧的に睨みつける龍希。