ちぃ君、美味しそうにクレープ食べてる。

馨君と京君もご飯中ってことは今まで待ってて

くれてたってことなのか!?

それはすっかり忘れてしまってたぜ。

「日和ちゃん、何か飲み物要る?」

「う、自分で取るからいいよ。馨君は

何か要りますか?京君とちぃ君は?

ナル君とユウヤも要るだろうか?」

「何で俺は聞かねぇんだよ!!」

「ひでーな。」

自分たちの胸に手を当てて考えろ。

「あまりにもあたしの扱いが酷いからだ!

これは当然の報いである。それ相応の見合う

対処が出来ると言うなら取ってやってもいい。」

「おめー器小さっ」

「この愚か者め!!寛大だと言え。」

全く、失礼なことばかり。

これは侮辱だと取ってやるわよ。

慶詩の飲み物にはタバスコ適量入れてやるわ。

冷蔵庫から人数分の飲み物を取りに行ったはいいが、

全部持つのは結構苦労した。

歩くたび1つまた1つ落ちるからイラっとした。

仕方ないから1つ置いて7つだけ先に運んだ。

どさっとテーブルの上に置いてもう一度取り残した

あたしのオレンジジュースを取った。

プルタブを開けるとオレンジの香りが広がった。

「日和ちゃん、疲れてる?」

「いいや、大したことはない。」

にへっと馨君に笑って見せた。

「少し寝不足なだけで・・決してソファーに

座ってて寝そうではない!」

「寝そうなんだね。」

いや、だから違うって!!

「洗濯バサミとかない?」

「何に使う気だ。」

ちぃ君、眉間にしわを寄せたね。

そんな洗濯バサミは恐ろしいものじゃないよ。

「睡魔と闘うため指に挟んでおくだけだ。」

瞼とどっちにしようか考えたけど、

酷い図になりそうだから指に挟んでおけばと

思ったわけだ。