午後になってサユと汚れてもいいようにジャージ

に着替えてから木材を取りに行った。

「日和、あれ持てる?」

「・・・大丈夫よ。あたし馬鹿力だけはある。」

大きな看板と宣伝用の看板を3つ作る予定だ。

木材ってたまに棘が刺さったりするから気を付け

ないと危ないんだよね。

「軍手取りに行ってくるからサユはここで

少し待っててくれると有り難い。」

「分かった。」

他にも看板作りのために来てた生徒が数人居る。

校務員のおじちゃんのところへレッツゴーだ。

そういえば、また落ち葉が溜まって来たな。

掃いても掃いても落ち葉は積る。

塵も積もれば山になる例がこれだと思う。

昔の人は本当によく考えたもんだ。

軍手をおじちゃんから確保してから、

サユのところに戻ると隣のクラスの人たちが

集まって来ていた。

「日和、こっちよ。」

サユは相変わらず他の人と一際オーラが違う

美貌を持っていて探すのに苦労しなかった。

「随分、人居るね。」

「今さっきの話よ。」

それにしても、隣のクラスは何やるんだっけか?

「木材選びに行きますか。」

サユに軍手を渡して前に進む。

サユに軍手似合わな過ぎる。

でも、これもサユのお手手を守る手段。

サユの綺麗なお手手に棘が刺さったり

なんかしたその日にはあたしは棘と言う

棘に殺意を抱くことになるだろう。

「日和、やっぱりクルミたち呼んで

手伝ってもらった方がいいんじゃない?」

「大丈夫だよ、サユは無理しないで持てる

のだけでいいからね。」

「あんたね、その板担いでるつもりだろうけど

日和潰れてるわよ。」

あたしよりも大きい板を背に乗せて歩くと、

世にも恐ろしい絵に見えるらしく周りに

若干引かれた。