カーテンの隙間から洩れる朝日に、一瞬顔をしかめ、ゆっくりと起き上がった。 寝ぼけた頭でも、無意識のうちに彼女の姿を探してしまう。 そして今日もまた、思い知らされるんだ。 彼女はもう、此処には居ない。 わたしだけが、この世界に取り残されてしまったのだと。 あの頃のわたしは、 彼女を失うことが ただただ怖かったんだ──…。