「お前!どうだったんだよ!!」
朝から響く、ハイテンションな
風磨の声…。
「……うっせぇな」
「おまっ……誰のおかげでデート出来たと 思ってんだよ!」
…そこ、ズルい手使うなっつーの。
そんなこと言われたら
何も言えなくなるじゃねーか。
こいつはそれを狙って
言ってるんだと思うけど。
…仕方ない。
恩返しとして言ってやろう。
「…それなりに、な?」
「へぇ~?まぁ、いつでも頼ってくれ。
 恋愛マスターの俺が相談にのるぞ!」
「ごめん。遠慮するわ」
「ぇえええっ!?」
ハハハと笑いながら俺らは
学校の門をくぐった。
これから起こる最悪な出来事を
知りもしないで…。