「ん~?陸斗?…どーしたの?」
何にも知らない桐谷が聞いてくる。
…だから、こっち見んなって。
「…何でもねぇっつーの」
「へーんなのっ!!」
ここは、ひとまず気になったことを…
「そーいえば、お前ってモテるのか?」
「…モテないよ……。こんなデブスで、
 可愛くないし、モテる訳ないじゃん」
すごく寂しそうに言った。
…昔、何かあったんだな。
てか俺!!!何してんだっつーの。
何で好きな人を半泣きにさせてる訳?
…バカだし。
ポンポン
頭に手を乗せた。
「ほぇ…?」
「んなことねぇーよ。少なくともお前は
 他の女よりも性格がいい。見た目だって
 お前が気にするほど悪くない。…だから
 少しぐらい自信もてよ」
…何て恥ずかしいこと言ってんだ俺!?
告白に近いじゃねぇーか。
…バレませんよーに。
「……ふっ……ありがと。私、陸斗みたい に優しくしてくれる男子なんて一人もい なかったから…。まぁ、陸斗は私だけ  じゃなくて 他の子にも優しいと思うけ どね……でも、嬉しかったよ?」
「……おぅ」
…違う。
俺が優しくするのはお前だけ。
好き…だからなんだ。
…苦しいな………。
キュウッと胸が痛んで
チクチクする…。
…桐谷……好きだ。
お前に届くまで何回も言う。
好き…どうしてもお前が欲しい。