「んあ~…俺も寝よっかな…」
桐谷を膝枕しながら、俺は考えた。
そーいえば、コイツの男事情って
噂でも聞いたことないな…。
情報通の風磨ですら知らないしな。
ある意味、不思議な奴だな、コイツ。
うちの学校では、ちょっと何か怪しいこと
があれば、すぐ
“付き合ってるんじゃない?”
みたいな噂が流れるし…。
そう思ったらコイツは顔も悪くないし、
当然、噂の一つや二つ…
流れててもおかしくねぇはずだけど…。
やっぱ……気になる。
…好きな奴って誰だろ…?
「……キャァアア!?りりり陸斗っ!?」
いきなり起きた。
なんなんだよ…ビックリするわ;
「…んだよ」
「………はっ!!!!こっ告白聞いてた?」
…めっちゃ焦ってる 笑;
もしかして、好きな奴がいるってこと
知られたくねぇのかもな…。
「…聞いてねぇ。ただ、屋上に来たら、
 お前が襲われかけてて、助けただけだ」
「ふぅ~よかった!!!安心したっ」
ニコッ
また笑った。
「…っ///」
俺は慌てて目を逸らす。
赤くなった顔が見えないように。