ゆずに手を引かれ、無理やりビーチに連れ出された。


ゆずが可愛く、緩めのアップに髪をセットしてくれた。

もちろん、メイクも。

だけど、肝心の水着が……。


「お待たせ~♪」

「おぉぉっ!2人ともめっちゃ可愛いじゃん!凄く似合ってるよ」


ユウくんはとっても褒め上手。

いつも優しい声音で褒めてくれる。

ゆずは私の腕に腕を絡ませ、嬉しそうに燥いでる。


視線を彼女から無言のお方へ移した、その時。

バチっと視線が絡まった。

ッ!!///////

めっちゃ見られてるんですけど。

しかも、無言で。

怖いこわいコワイって……。


「ほらっ、慧も何か言えよ~っ」

「んっ…」


ユウくんに背中を押され、慧くんが私のすぐ目の前に来た。


「じゃあ、うちらは海に行って来るね~♪」

「えっ、ちょっと、ゆず~っ!」


手のひらをヒラヒラさせて、ユウくんと海に行ってしまった。

もう少し一緒にいてくれてもいいのに……。


恐る恐る視線を彼に向けると、

えっ……?!

慧くん、ちょっと挙動不審。

なんだか、新鮮な彼を見てしまった。