数学の問題がキリのいい所になったようで

絢は腕を伸ばしてストレッチし始めた。

そんな彼女を眺め、ムラムラっとするんだけど。

伸ばした腕を掴むと、

体をビクッとさせて、速攻で鉄壁ガードを俺に向ける。

ここ最近、完全にさせて貰ってない。

もしかして、アレの日?

けど、先週も拒否されたんだけど……。

なんか、めっちゃ避けられてる。


人混みが嫌いな俺を理解しているコイツは、

どこどこ行きたいとか殆ど言わない。

だけど、こんなに毎日悶々と過ごすなら

少しくらいストレス発散したくなる。


「絢」

「ッ?!」


やっぱり、態度が拒否ってる。

イチャイチャよりも勉強取るとか、ありえねぇ。

絢は再び数学の問題を解き始めた。


「何、俺のこと避けてんの?」

「えっ?………別にそんなんじゃ」

「じゃあ、何で触らしてくれないの」

「っ………」


完全防御してんじゃん。

別にって言ってる割には、俺に背を向けてるじゃん。

何か、腹立つ。


「3秒待ってやるから、ハグさせろ」

「っっっ~~//////」


封印してた『悪魔魂』をちょい解放することにした。