十八時集合で、割烹料理屋『朧月』に。

一旦みんなと別れて、自宅で着替えた。

俺の隣りに座る絢は、可愛らしい黒のフレアのミニスカートに

オフホワイトのVネックのニットを合わせた出で立ちで。

その更に隣りに座るゆずちゃんと見比べても

殆ど胸の大きさは変わらない。

1年前の彼女では想像がつかないほど、

絢のお胸様は素晴らしい成長を遂げたようだ。

ゆずちゃんの更に奥に座るユウが、

さっきからゆずちゃんの脚の上に手を置いて彷徨わせてる。

うちらの親がいるんだから、

もう少し自制心を持てって!


「慧っ、お刺身、取ろうか?」

「あ、うん、頼む」


自分の前にもコース料理が並んでいるが、

宝船に乗った季節限定のお刺身が、

絢とゆずちゃんの間の前にどかんと置かれているからだ。

こういう気遣いが出来るのも、絢の長所。

ユウは早速ゆずちゃんに『あれ取って』攻撃で甘えてる。


両親達は、普段なかなか揃うことが無いとあって

開始直後からハイペースでお酒を飲んでる。

そんな盛り上がってる中、

ユウの父親が爆弾を投下した。


「ゆずちゃん」

「はいっ」

「ユウと結納するかい?」

「はい?」