俺らはWデートの締めくくりに、とある店を訪れた。


「何年後にする?」

「とりあえず、2年後は要るな」

「成人式の時用?」

「ん。それとうちらは3年後も作るか」

「そうだね」


俺らが訪れているのは、『タイムカプセル専門店』。

手紙、缶詰、瓶詰、フレーム型など

好きなアイテムで未来にメッセージや物を託す。


「絢」

「ん?」

「2年後のはさ、俺ら用の他に、両親用にも作っておくか」

「あっ、いいね!感謝のメッセージ!」

「おっ、俺らもそれしようぜ」

「うん、いいね、それ」


タイムカプセルは1つだけとは限らない。

幾つあってもいいものだ。

2年後、3年後、10年後……。

2人で、4人で、書き残す他に

自分から、大切な人へも。

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絢へ

今のキミは、倖せですか?

キミの隣りに、俺はいますか?

俺が、キミを

『永遠に倖せにする』と誓いましたか?

今のキミが、

3年前よりも もっと

倖せでありますように……

         慧

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3年後の絢宛てに、メッセージを記す。

絢も俺に何かを書き記してる横で……。