翌日。

予定通り、仲介業者と打ち合わせをして

合格後に正式に契約する流れとなった。


ママさんが話してる英語の所々は聞き取れるけど、

あまりに流暢に話すから、唖然としてしまった。

何でも、親の仕事の関係で

10歳までイギリスで過ごしていたらしい。

その影響もあってか、

慧くんもイギリスという国に親近感があるらしい。

私からしたら、王室がある伝統的で厳格なイメージだけど。


不動産屋さんを後にした私達は昼食を済ませて、

夕方に仮契約の例の物件内にて会う約束になっている。


再び訪れたコンドミニアム。

それほど大きくは無いけれど、

2ベッドルームにゲストルームもあって、

シャワー室の他に浴槽も完備されていている。

何だか、新婚さんみたいで胸が高鳴ってしまう。

贅沢すぎるその物件のインターホンを鳴らすと、

中から可愛らしい女性の声が聞こえて来た。


ママさんが応対してくれる。

私は慧くんの陰に隠れるように控えめにしていると。


「Hello」

「……Hello」


慧くんと握手をした金髪の女性が、私にも手を差し出して来た。

白い肌に緑がかった青い瞳。

艶やかなブロンドヘアーが綺麗で、

目鼻立ちがくっきりしていて、かなりの美人だ。