「2人だけの時間が少なすぎる」

「っ//////」

「日本にいたら、放課後とか休みの日はずっと一緒にいられたのに」

「一緒にいるじゃないっ」

「もう1人いるじゃん」

「慧くんのママだよ」

「知ってるよ」


抱き締められる腕にぎゅっと力が籠る。

ふわっといい香りを纏う彼にトクトクと左胸が高鳴って。


「キスしていい?」

「聞かないでっ/////」


耳元を甘くおかす言葉が囁かれた。

ママさんがお風呂に入ってる間くらいはいいよね?


ちょっぴりスリリングなひととき。

優しく塞がれる唇。

頬に触れる手も、心なしかいつもより優しく感じる。

啄められ角度を変えた彼は、そっと上唇を甘噛みして。


どうしたんだろう?

いつもよりソフトなキスだよ?

いつもなら、もっと強引に攻め入って来るのに。


ゆっくりと離された唇。

見た目はいつもとは何ら変わらないのに。

何だろう??

私とのキスに厭きたのかな……?


「慧……くんっ」

「ん?」

「どうしたの?」

「は?」

「いつもとなんか違うから……」

「フッ。……これ以上したら、キスだけじゃ終われない」

「っ//////」

「今だって、めっちゃ我慢してるんだから、煽るな」

「//////」