「絢ちゃん、いらっしゃ~い」

「お邪魔しま~す」


とうとうこの日がやって来た。

クリスマス・イヴに彼におねだりして、

翌日のクリスマスに慧くんママにおねだりして。

『神宮寺家』へお泊りする許可をゲットした私は、

クリスマスよりも今日の方が一大イベントかと思うくらい

ぐっすり寝れないくらいドキドキしてしまって。


というのも、前々から

『今年のクリスマス』は特別なことはしないでおこう!と、

慧くんから釘を刺されていたからだ。

たぶん、1学期の期末試験のご褒美券の残りと

2学期の中間試験のご褒美券も消費してないから

2学期の期末試験のご褒美券も併せて、

私が使うだろうと予測しての流れなんだと思うけど。


だから、ここぞとばかり消費しようと思って。

だって、俺様王子に無条件でおねだり出来るだなんて

物凄~~く貴重なことなんだもん。


そして、そのご褒美券で今日のお泊りをゲット出来たのだから。