俺には夢がある。
父の会社を継ぐのか、他を当たるか……。
自分自身の将来を考えた末に決めた夢。
大学に入ったら起業するということ。
そして、その企業した会社を
絢にも手伝って貰いたいんだ。
俺のパートナーとして。
絢が隣りにいてくれたら、
どんなことでも頑張れるし、
俺の手で、絢の人生を成功させたい。
もちろん、自分自身の人生も。
だから、俺の起業に必要な基礎を
今は試験勉強、受験対策と称して擦りこんでる。
やりたいことが無いという絢の気持ちが
やりことが出来たというまでの駆け引きのようなものだけど。
それでも、可能性が0ではないなら、
俺のパートナーなら絢以外にいないと思ってる。
いや、違う。
絢以外、この俺に合わせられる人がいないということだ。
けじめ……。
分かってる、ってか、分かり切ってること言うなよな。
俺だって、騙すみたいにして決めたりしない。
絢本人が決める事だけど、
その選択肢をより多く取り揃えておいてやりたい。
どこの大学を選ぶにしても、
何の専攻科目を選ぶにしても。
出来ることなら、同じ目標に向かって進んで貰いたいから。