1学期の期末試験以来、
満点、最高得点、クラス順位と、
どれを取ってもご褒美+1個と決めたお陰で
何とかやる気と努力をキープでき、
そのお陰で、着々と成績を伸ばしている絢。
既に普通科のレベルではなく、
特進科でもある程度の順位が出せそうなラインに到達してる。
「あのね?」
「ん」
「慧くんの手料理食べたいっ」
「は?」
「何でもいいのっ!目玉焼きでもサンドイッチでも。インスタントラーメンでもいいからっ」
「………」
インスタントラーメンとか目玉焼きって、手料理のうちに入るのか?
サンドイッチだって、塗って挟んでカットして終わりじゃね?
「いいよ、作ってやる。何が食べたいんだよ」
「え、いいの?」
「作って欲しいんじゃねぇの?」
「欲しい欲しいっ!!」
「リクエストは?」
「ん~……お好み焼き?」
「フッ、そんなんでいいの?」
「お好み焼きを侮るなかれ!意外と難しいんだからっ」
「へぇ~。じゃあ、少し時間ちょうだい。親に教わっとく」
「やったぁ~♪」
あんなに頑張って勉強したご褒美を
こんな事に使う彼女が、本当に可愛く思えて。
嬉しそうにぎゅっと目を瞑ってる彼女の唇にキスをする。