「お、日が沈むぞ」 「あ、ほんとだー」 あたしは涼の隣に座った。 「すごいな」 「ね、真っ赤だ」 夕日は半熟卵のような色をしていた。 海へ夕日が落ちていく。 空と海は決して交わらないけど、この瞬間は交わって、海が空を包み込んでいるように思えた。