涼side 杏はどこに向かってるんだ? いや… 左じゃないから。 いや… 右行き過ぎだろ。 「り、りょぉぉ…」 ったく、 「杏、右向いて歩け」 俺の指示に従って歩く杏。 「はい、そこで後ろ向いて」 「向いたよ!」 「目開けてみ」 杏はゆっくりと目を開けた。 「あ、涼だっ!」 こいつ、指示なかったら俺のとこ来れないのかよ。