涼side 杏、遅いな。 何かに巻き込まれてないといいんだが。 『ねぇ、あたしの話聞いてるぅ?』 『何言ってるの? あたしの話を聞いてるのっ!』 『違うわよ、あたしの話よ!』 あー、まじうざいわー。 腕とかにめっちゃ胸当たってるし。 香水くせぇし。 まじ、吐きそう。 てか、杏遅くね? はぁー… ため息をつく。 扉からは何やら楽しそうな笑い声が聞こえる。 杏!?