ガチャ 「杏? いたら返事しろー。」 来たのは、杏が前住んでいた家。 「杏? おっと!!!」 杏は身体を丸めて縮こまりながら床で寝ていた。 「杏、ほら起きろって!」 杏をゆさぶるとぐったりとした様子でこっちを見た。 「杏、起きろ!」 「んんー」 顔が赤い。 おでこに触るとすごい熱さだった。 「ったく、ほら。 乗れ」 俺はしゃがんで後ろを向き、杏をおぶった。