「杏、なんであの保健医が好きなんだよ! あいつは保健の先生だぜ!? 教師なんだぜ?」 「………。」 「杏!!!」 「矢野……」 「あいつは遊んでるかもしんねぇじゃん? 杏は騙されてるんだよ! 杏のことは本気じゃないのに弄んでるんだよ!!」 バシンッッ あたしは矢野の頬を叩いてしまった。 「涼は、涼はそんな人じゃないもん! あたしを、、、っっ!!!」 あたしを愛してくれてる…… なんて言えない。 あたしは泣きながら走った。 一心不乱に廊下を駆け下りた。