天を衝く槍

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私とウルノがウサギの巣らしき場所についた時には、灰が散らばっていた。


その灰はある場所へ私たちをいざなうように点々とあった。


月光を頼りにそれを辿っていくと、暗い入り口があった。


中から微かに金属音と短い声や風の音が聞こえてくる。


私はウルノと顔を見合わせて頷き、暗いウサギの巣に足を踏み入れた。


「……あ…」


Aliceに入った時に注射したおかげだろうか。


暗闇なはずなのにここに何があって、あの先は行き止まりだとか、この先は大きな穴があるとか。


ハッキリと見える。


≪ヴガァアアッ≫


「ぅきょわぁぁああ!!?」


突然、耳元でウサギらしき声がして、私は悲鳴を上げた。


「ふッ」


反射的に後ろにあるものを一蹴して、私は反転する。


思った通り後ろにいたのは、ウサギだった。


-----ドッ


敵がいることに気づいた私は、冷静に脳天をぶち抜く。


散った血がペタリと頬に付いた。


刺さったままのロンコーネを上に突き上げると、肉が裂ける音がしてがツッと天井にロンコーネが突き刺さった。


「げっ」


そのウサギは灰と化したが、私は前方から来るウサギと正面衝突してしまった。


ゴチンという、数ある脳細胞が死んだ音が聞こえた。


「あぅぅうう…」


私はズキズキするオデコを押さえながら悶絶する。


チラリとウサギの様子をうかがったら、アイツもどうやら悶絶しているようだった。


一体どことぶつかったんだ。


頭と頭じゃないのか。


何故かぶつかったオデコがヌルヌルして臭いし熱い。


くそう……こんなことになるんだったらロンコーネをパッと放してしゃがめば良かった。


ギリギリまでロンコーネを抜こうとするんじゃなかった。


いやぁ、しかし……こんなスッゴイ痛いのに脳震とうとか起こしてなくてよかった。


まだ一年も経ってないのに、こんなとこで死ぬのは御免だ。


うわ、これ注射打ってなかったら私、死んでた。


……恐るべし、あの肉体増強剤。