天を衝く槍



私は周りのウサギを片づけて、見渡す。


20…いや30?


パッと見、そんくらいのウサギがいた。


数はそれくらいなのに、叫ぶ声がそれ以上を思わせるほど五月蝿い。


ここらに住んでいる人間にとってはさぞかし五月蝿いんだろうな…。


なんて暢気なことを考えながら襲ってくるウサギを蹴り飛ばし、突く。


「集中しろよ」


いつの間にか、ギルに背を預けているような形になった時、彼は眉を潜めて言い、ジルと同じようにウサギの喉元を掻っきった。


息が上がっている私に対して、彼はそんなに息が上がっていなかった。


ギルが地面を蹴ってウサギの背に飛び乗り、まるでじゃじゃ馬を制するように、どーどーと叫ぶ。


「………………」


私はそんな声をBGMにしてウサギの足元をすくう。


……いや、アンタこそ集中しろよ。


なに遊んでんだよ。


とか思ったけど、ギルはギルでちゃんと考えていたらしく、パニックになって走り出すウサギの背中に乗ったまま、他のウサギの首を掻っ切る。


まるで昔の戦い方みたいだ。


馬に乗ったまま敵を攻撃するっていう。


そのおかげか否か、20、30いたウサギは灰の山と化した。


「ひゃっほーッ!」


そしてギルはそう言いながら楽しそうにウサギに乗っかったまま、どこかへ行ってしまう。


「ちょ、おまっ…どこ行ってんだ、おい!」


ラガーがギルを追って地面を蹴った時、腕に着けている端末からシロさんが映し出された。


-----ピピッ


《追って。巣に着くから》


画面の中のシロさんはそう言い、一方的に通信を遮断した。


それを聞いた私とウルノは地面を蹴って、ラガーがギルを追ったように駆けた。