天を衝く槍



「ジルさんジルさん、」


リャノがポカンとしてジルの名を呼ぶ。


「ん?」


「Lunaの長子と友達だったっけ?」


それを聞いたジルは、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。


「なわけ~」


ジルはすぐにヘニャリと笑って手をヒラヒラ振った。


「あいつとよく会うんだけどさ、さっきみたいに途中でお前らが来るから。いつの間にかあんな感じになっただけ」


「あ、そうなんだ」


私はジルがかなりフレンドリーだということを思い出した。


「やっぱ性格が出るもんだぁ」


リャノが静かに言った。


だけど彼の顔は少し引き攣っていた。


「なんかあった?」


それに気づいたジルが、ニヤニヤしながらリャノに聞いた。


「ジューシローとの任務が頭に焼き付いてるんだよね…」


リャノは目を虚ろににて、口をへの字にして言った。


「シローとの?」


ジルは「何で?」と言いたげな顔をする。


リャノが「話せば長くなるんだけど…」と前置きして言った。


「そん時、俺は新人で。今日みたいにウサギを倒した後、Lunaが現れて…」


「あ~」


ジルは納得したように、うんうんと頷いた。


一方、まだシローと任務を共にしたことの無い私は、キョトンとする。


「Lunaを見た途端に斬りかかったから、俺はもう…たじろぐことしかできなかったよ…」


リャノはそう言って苦笑した。